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インテリアデザイナーの Isolina Mallon 氏が 3D デザインで時間を節約する方法

アメリカ合衆国、サンフランシスコ

サンフランシスコのインテリア デザイン スタジオの創設者である Isolina Mallon 氏が、他のデザイン / 建築の専門家とのコラボ、クライアントの獲得、顧客満足度の維持、そして大胆で革新的なデザインへの継続的な前進のために、3D 作業をどのようにしてワークフローの不可欠な部分としたかをご紹介します。

ジャンプ先:

  1. 新しいデザイン方法を始める
  2. 3D インテリア デザインのコンセプトから完成まで
  3. SketchUp でのモデリングのヒント
  4. インテリア デザインを通して世界を探る
  5. Isolina Mallon Interiors 社について 

SketchUp でモデリングされたリビングルーム。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

SketchUp でモデリングされたリビングルーム。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

SketchUp は Isolina Mallon 氏のインテリア デザイン プロセスに欠かせないツールであり、受賞歴のある魅力的なデザインをより迅速かつ簡単に作成するのに役立っています。 家具のショールームや大企業のデザイナーとしてキャリアをスタートし、デザイナー兼ビジネス オーナーとしての現在の役割に至るまで、3D で考えデザインすることは、刻々と変化する状況への適応に役立ってきました。

リビング ルーム、Isolina Mallon 氏によるインテリア デザイン。 写真提供: Jean Bai Photography 社

新しいデザイン方法を始める

彼女が大学でインテリア デザインを学んだのは 2000 年代初頭のことで、当時はインテリア デザインの成果物は手描きや水彩画によるデザイン コンセプトが主流でした。 学校を卒業してインテリア デザインの仕事を始めたとき、エンジニアの友人が新しい 3D モデリング ソフトウェアのことを教えてくれました。 成果物は手描きで作成しなければなりませんでしたが、すぐに新しいソフトウェア、SketchUp をワークフローに取り入れる方法を見つけました。

3D で作業することで、より効率的にデザインし、より自由に実験し、アイデアを明確に伝えるビジュアルを作成できるようになりました。 2011 年には、スペインからサンフランシスコに移住し、自身のデザイン事務所を立ち上げました。 SketchUpは、見込み客とのコミュニケーションや、カリフォルニアで出会った新しいタイプの建築やデザイン感覚を試すのに役立ちました。

SketchUp でモデリングした子供の寝室。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

SketchUp でモデリングした子供の寝室。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

3D インテリア デザインのコンセプトから完成まで

SketchUp は、プランニングからデザインそのもの、クライアントとのコミュニケーション、施工に至るまで、すべてのプロジェクトにおいて彼女のインテリア デザイン プロセスの一部となっています。 3D モデリングを使ってインテリア デザイン プロジェクトに取り組むと、以下のようなメリットがあります。

3D でのデザイン

彼女はすべてのインテリア デザイン プロジェクトを、作業する空間の 3D モデルを作成することから始めます。 チームの誰かが既存の空間の寸法を測り、彼女が SketchUp でモデルを作成します。 寸法が決まったら、構造材を使って直接 3D モデルを作成し、家具や照明器具、その他部屋に不可欠ではない付属品を取り除きます。 モデリング プロセスを通じて、壁、ドア、窓、そして照明、配管、内装・建具などの既存のインフラストラクチャのボリュームとそれらの関係を頭に入れます。

頭の中でもモデルの中でも、部屋を空っぽにします。 ゼロから始めることが、新しいものを生み出す最良の方法なのです。

– インテリア デザイナー、Isolina Mallon 氏

彼女は、SketchUp が与えてくれる自由を楽しみながら、部屋の中でデザインのアイデアを素早く探っています。 たとえば、特定のスペースでアームチェアとソファのどちらを使うかは、ほんの一瞬で簡単に検討できます。 Reload Component (コンポーネントの再ロード) を使えば、家具を入れ替えて可能性を探るのに数秒しかかかりません。

彼女は 3D Warehouse のファンでもあります。 実際の家具会社からモデルを探して指定できる点が気に入っています。 また、自分のモデルを 3D Warehouse にアップロードして、他のユーザーと共有しています。

Isolina Mallon 氏がモデリングし、SketchUp の 3D Warehouse にアップロードした鉄と真鍮のシーリング ランプの 3D モデル。

Isolina Mallon 氏がモデリングし、SketchUp の 3D Warehouse にアップロードした鉄と真鍮のシーリング ランプの 3D モデル。

SketchUp を使うことは、私の仕事の流儀であり、快適な作業方法です。 3D から始めて、そこからすべてを作り上げれば良い結果が得られることは分かっています。 

– インテリア デザイナー、Isolina Mallon 氏

インテリア デザイン クライアントの期待に応える

SketchUpを使えば、家具を購入したり、大きな変更を加えたりする前に、クライアントのフィードバックに基づいて、簡単に部品や要素を変更することができます。 インテリア デザイン用の部品リストを作るだけのデザイナーとは違い、モデルやコンセプト レンダリングを見せることで、自分の完全なビジョンを簡単にクライアントに伝えることができるのです。

すべてを 3D でデザインし、色や素材を加えています。 このやり方は、顧客への売り込みに大いに役立ちます。 長い説明は不要です。「こんな風に見えますよ」と言うだけでよいのです。 とても効果的です。

– インテリア デザイナー、Isolina Mallon 氏

彼女は V-Ray と Photoshop を使ってクライアント向けのレンダリングを制作しています。 完成したプロジェクトが、デザインの一部を設置する前に作成したレンダリングとそっくりに見えると、クライアントは大喜びします。

設計と施工のコラボレーション

サンフランシスコでインテリア デザインの仕事を始めた彼女は、設計・施工のプロたちがコラボを行う新しいコミュニティを見つけました。 新しい人たちや異なるデザイン感覚を持つ人たちと仕事をするのは刺激的な反面、教育や文化的背景の異なる人たちなので、困難もありました。 3D という普遍的な言語で共同作業者と簡単に話すことができたのは、SketchUp のおかげです。

3D モデルを使うことで、照明、配管、スペースに関する必要事項を簡単に伝えることができます。 窓やドアの移動が必要な場合、SketchUp は建築家と共同作業するための完璧なコミュニケーション ツールとなります。

また、特注の機能を必要とするデザインでは、大工や家具職人とも共同作業をしてきました。 サンフランシスコの巨大なマンションでは、見苦しい柱がせっかくの開放的な空間を台無しにしていたのですが、彼女は柱を目障りなものから特徴的なものに変えました。 柱を隠す特注のプランターと棚をデザインし、ほとんどが白い空間にポップな美しさと色を加えたのです。

プランターの壁の SketchUp モデル。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターの壁の SketchUp モデル。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターの壁の 2D ドキュメント。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターの壁の 2D ドキュメント。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターの壁の 2D ドキュメント。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターを作るために、マンション全体のモデルの中でデザインをモデリングし、LayOut の .skp ファイルと 2D 図面を大工と共有しました。 こうして、思い描いていたとおりのものを正確に作ってもらうことができました。

プランターの壁の写真。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

プランターの壁の写真。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

カスタムメイドなら、SketchUp しかありません。 最善の手段です。 

– インテリア デザイナー、Isolina Mallon 氏

SketchUp でのモデリングのヒント

SketchUp を学ぶには一にも二にも練習だというのが、彼女の信念です。 SketchUp の直感的なツールのおかげで、単純なモデルから始めて、マイペースで無理なく上達することができます。 新機能がリリースされると、彼女は SketchUp ヘルプセンターYouTube チャンネルにアクセスして、新しいツールやワークフローを学びます。

1. 整理整頓

彼女はモデルを整理整頓することを提唱しています。 すべてのコンポーネントに適切にタグ付けすることで、時間を大幅に節約できます。 すでに正確な作業基盤を構築しているので、何年も前のプロジェクトからモデルを引き出し、クライアントが考えている新しいアイデアに飛び込むことができるのです。

2. モデルを重くしない

もう 1 つのアドバイス: 少なくとも最初のうちは、あまり重いモデルや複雑なモデルには挑戦しないこと。 ポリゴン数を少なくして、モデルをできるだけシンプルに保ちつつ、デザインのアイデアを伝えます。 そうすれば、モデルが複雑になりすぎることを心配せずに、追加を続けることができます。

3. 3D Warehouse からアイデアを引き出す

デザインのアイデアを得るために、彼女はカタログを見たり、ショールームを訪れたりするのが好きです。特に世界最大の見本市であるミラノ国際家具見本市はお気に入りです。 この展示会では、世界中の家具やデザインの最新トレンドが紹介されます。 好きな家具の特徴は、たとえばどんなものでしょうか? それは 3D Warehouse で入手できます! 彼女がモデルとして使いやすいものであれば、最終的なデザインにも使いやすいはずです。

4. 反復を恐れない

数年後には時代遅れになるようなトレンドなのか、それとも時の試練に耐えるものなのか、デザインの未来について考えてみることを彼女は勧めます。 最後に、SketchUp で節約した時間を実験に使い、デザインする空間の特徴である大胆で新しいアイデアを試しています。

インテリア デザインを通して世界を探る

彼女の大胆でモダンなスタイルと創造的なリスクを冒す傾向は、メーソンのロッジなど、革新的なインテリア デザイナーでなければ決して訪れることのなかった場所へと導きました。 ロッジ内の会議室は通常、会員しか見ることができませんが、ロッジのメンバーは、スペースをリフレッシュするために外部の助けが必要だと考えていました。 

それは難しい仕事でした。というのも、最終的なデザイン製品には厳しい制約があり、多くの関係者を満足させなければならなかったからです。 彼女は会議室の内装の変更に際して、モデルやレンダリングを作成し、デザイン経験のない人々でも自分たちのスペースを再構想し、大きな変更について共通の認識を持つことができるようにしました。 人々は彼女のデザイン ビジョンを気に入り、そのモデルが請負業者や協力者に正確な情報を伝えたおかげで、内装工事はスムーズに進みました。

メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。
メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。
メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。
メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。
メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。
メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

メーソン ロッジの会議室の SketchUp モデルと V-ray レンダリング。 矢印をクリックすると画像がスクロールします。 画像提供: Isolina Mallon 氏。

私がいつも言うのは、「リスクを冒すことなくして栄光なし」です。 

– インテリア デザイナー、Isolina Mallon 氏

彼女は輝かしい結果を得るために、自分のデザインにリスクを冒す力を与えられているのです。 インテリア デザインのワークフローに SketchUp を取り入れることで、新しいアイデアを簡単にテストし、クライアントの賛同を得ることができます。 SketchUp はまた、革新的なデザインのアイデアを他の設計・施工のプロに伝え、オーダー メイドの作品作りを手伝ってもらうことにも役立っています。 

SketchUp を無料で試して、クリエイティブなインテリア デザインの可能性を引き出してください。

Isolina Mallon Interiors 社について 

Isolina Mallon Interiors 社は、サンフランシスコ ベイエリアを拠点とする、受賞歴のあるフルサービスのインテリア デザイン スタジオです。 このスタジオは、北カリフォルニアとスペインのモダンでハイエンドな住宅インテリアを専門としています。 クライアント、建築家、建設業者、造園業者、職人たちと協力して、全体がシームレスにまとまった革新的かつ実用的なインテリアを創り出します。 クライアントの生活のあらゆる側面を考慮することで、それぞれの部屋がユニークなストーリーとなります。 同社が創り出す空間は、Isolina Mallon 氏のモダン デザインへの情熱と彼女のルーツであるヨーロッパを織り込みながら、そこに住む人々を反映しています。 彼女は自身のブログで、クライアントと向き合う視点からデザインの旅の概要を紹介しています。また、彼女が 3D Warehouse にアップロードした他のモデルも確認できます。

著者について

果てしない好奇心の持ち主で、面白い話が何よりも好きです。読書や執筆をしていないときは、サンディエゴの陽光降り注ぐハイキングコースを満喫したり、モハベで暑さを追い求めたりしています。